2010-03-22

春のキャベツ祭り。

      
      
もともと、
真冬でも冷えたビールを飲み、夏でも冷やし中華は口にしない、
そんな季節感のあまりない人間だったわたしが、
最近はスーパーの野菜売り場で季節の移り変わりを感じ、
やっぱり人間、旬のものを食べたいねえなんてつくづく思う今日この頃、
いや〜人生、何がどうなるかわからんものです。
      
でもってパートナーはもとからだいのキャベツ好き。
とくれば、今わが家はキャベツ大量消費作戦発動中なのであります。
      
      
《21日・昼食》
キャベツとアンチョビのスパゲティーニ、
玉ねぎとエノキのスープ、
桜エビとオリーブのキャベツサラダ。













                          
ま、パスタは定番として、
発見だったのは桜エビとオリーブの相性の良さ。
      
桜エビとオリーブのキャベツサラダ・作り方
1.キャベツ(大きめの葉2〜3枚)は千切りにし、洗ってよく水を切る。
2.ボールの中でドレッシングを作る。
 ワインビネガー(大さじ2/3)に塩2つまみほどを溶かしこみ
 EVオリーブオイル(大さじ2)を加え乳化。
3.桜エビ(食べたいだけどうぞ)をフライパンで少し炒って香りを立たせる。
 コルニション、ブラックオリーブ、グリーンオリーブ※を
 すべて荒みじんにし(量はお好みで。うちでは各4〜5個くらい)、
 キャベツ、桜エビとともにボールに入れドレッシングと和える。
4.お好みでコショウ挽いてください。
※なければブラックオリーブだけでもいいと思いますが、グリーンオリーブを
 入れたほうがフレッシュなテイストでなんとなく春らしいような。
      
       
《21日・夕食》
晩メシはパートナーのリクエストに応えて手羽先唐揚げ。
タレはしょうゆ、みりんに紹興酒、黒酢、にんにくすりおろしでちょっと中華風に。
おかげさまで彼女から「山ち○んよりぜんぜんうまい!」とのお言葉。
とりあえず世界レベルは超えちゃったみたいだわ。













                               
あとは揚げ物ついでの揚げだし豆腐、キュウリのナムル、ジャガイモの味噌汁、
そしてキャベツの味噌マヨネーズ和え。













                         
キャベツの味噌マヨネーズ和え(和風コールスロー)・作り方
1.ベーコン(トッピング用・適当にどうぞ)を細かく切ってカリカリに炒める。
2.その同じフライパンに大きめにちぎったキャベツ(3〜4枚分)を入れ、
 蓋をして2〜3分蒸らす。少ししんなりしたところでざるに取る。
 あまりやりすぎないように。
3.ボールに味噌マヨネーズを作る。
 卵黄1/2個にワインビネガー(小さじ1)を加え、
 オイルを少しずつ、好みの硬さになるまで混ぜる。
 今回はEVオイルとサラダオイル半々で作りましたが、このへんはお好みで。
 最後に味噌(小さじ1)を混ぜ合わせる。
4.そこへキャベツ、ベーコンを加え、よく和えてコショウを挽き出来上がり。
      
コールスローといえば細かく切った生のキャベツだけど
昼と違った食感で食べたかったので蒸してみることに。
結果しっとり味が馴染んで、けっこうイケます。
      
      
《22日・昼食》
20日、西武ドームで食べた焼きそばがあんまりだったので
まともなソース焼きそばが食いたい!
もちろんキャベツはたっぷりで。
          
“どろソース”というのを初めて使ってみたんですが
これがかなり辛口なんですね。
ちょっと加減して作ったら、あれ?思いのほか上品な味わいに…
「こういうジャンクな食べ物は下品なくらい味が濃くないとダメよ!」
と、パートナーもめずらしくダメ出し。
ごもっともです。
      
      











                         
しかし、キャベツ1個でずいぶん使いでがあるというか、
こんなに食べてもまだ少し残ってる…
      
早く次の祭りに行きたいんだけどね。
          
         
         
          

シーズンの計は開幕にあり。

       
       
あけましておめでとうございます。
       
…っても、べつに新年から更新していないわけじゃありませんよ。
そもそもこのブログはじめたのが2月だし。
       
3月20日、プロ野球開幕。
この日こそわれわれ野球好きにとっての正月元旦年の初めなのです。
       
で、開幕は球場で迎えるのがわが家のしきたり。
なんたって、
アストロ球団と死闘を繰り広げて以来のオリオンズ(現マリーンズ)ファン。
当然3塁側指定席を握りしめて行ってきましたよ、西武ドームへ。
       
球場前ではマリーンズファン仲間と久しぶりの再会、
新年のあいさつを交わし(Y女史の第一声はほんとに
「あけましておめでとうございます」でした〈笑〉)、
そしていざ入場…
あれあれ、みんな1塁側なの?
なんと!昨年から西武ドームは3塁側がホームになったんだそうな。
…新年早々やっちまいました。
いや〜去年はずいぶん観戦さぼったからな…













                         
試合は成瀬が途中まで好投も2本のホームランで逆転負け。
歓喜に沸くライオンズファンの間をすり抜けすごすご退散してきましたよ(泣)。
でまあ、その後はファン仲間と飯田橋の居酒屋で“新年会”。
ディープにマリーンズ愛を語る皆さんに囲まれて、
わたしら素人みたいで恥ずかしいっす。
…がんばって球場行くんで、今年もどうか、よろしくお願いいたします。
       
       
       
       

2010-03-09

パスタが主食。

           
          
わが家にパスタは欠かせません。
平日は飲んで帰ったり仕事で遅くなったりするので
毎日というわけじゃないけど、それでも家で料理するときはパスタ率高し。
平日メシはちゃちゃっとすませたいし、そもそも麺好きだし。
量もさることながら、わが家では常に4〜5種類(※)のパスタを常備!
その日の気分でどんなソースにも対応可能なのだ!
              
で、昨日も献立考えつつ帰宅。
            
だーっ!ニンニク切らしてるじゃないですかぁー!
             
思わぬ落とし穴に軽くパニック…
ん?このラップに包まれてコロンと転がってる小さな固まりは…
おおお、生姜発見!
てなわけで、完成したのが「高菜漬と生ハムのパスタ・生姜風味」。

















                         
①EVオリーブオイルに生姜の千切りを入れ香りを出す。
②生ハムと高菜漬を軽く炒め、パスタの茹で汁で乳化。
③茹であがったスパゲティーニを和えて黒胡椒を挽き、
 いりごまを手でひねりながらパラパラしてできあがり。

うーん、かんたん。
生ハムはレタスやルーコラとなら生のままでいいと思いますが、
今回は高菜漬との一体感を考慮して火を入れました。
ちなみにスープは木耳と玉子の中華風、そしてニンジンサラダ。

うおーっ。生姜が効いとる(そらそうだ)。
そしてEVオリーブオイルと相まって独特の風味を醸し出してるぞ…
悪くはないけど、もしかしたらピュア・オリーブオイルぐらいのほうが
味はまとまるかも。もちろん、高菜漬と生姜の相性はばっちり。
生姜好きの人にはおすすめします。
たまにはこんなのもありでしょう。

…でも、今晩はやっぱりニンニク買って帰ろ。
           
           
            
              
※わが家の常備パスタ:「スパゲティーニ」「スパゲティ」
 「リングイネ」「ブカティーニ」は必ず。
 夏は「フェデリーニ」か「カッペリーニ」をプラス。
 あと、たまに「フェットチーネ」も。
 ブランドはやはり「ディ・チェコ」が多いなあ。
 “ど定番”ですが、味と価格のバランスは抜群だと思う。
 あとは「ガロファロ」。明治屋で安売りしてるから(笑)。
 「ディ・チェコ」より表面のざらつきが粗く、ソースをよくからめる。
 茹で上がりが早くてちょっともちっとした食感だけど、
 その分アルデンテは作りにくいかな。
 お好みですがわたしは太めならOK。
 ちなみになぜかブカティーニだけは
 時間通りしっかり茹でないと硬くて食えないので注意!
           
              
             
              

2010-03-08

アートエンターテイメント!血球美術館。──「Scratch My Back」Peter Gabriel ──

      
      
ピーター・ガブリエルの「スクラッチ・マイ・バック」
発売から半月以上遅れてよーやく入手でございます。
HMV通販で一緒にオーダーした他のCDが入荷待ちだったので
ここまで待たされてしまった。
まあ彼の場合、この二十数年というもの7年とか8年とか
ふつーに待たされるんで、こんなもん屁でもないですがね。
            
もっともインターバルの間にもマメに細かい仕事はやってるようだけど。
映画音楽とか(「WALL・E」のエンディング・テーマは
記憶に新しいところ)。というか、カバー集となっているこのアルバムも
どちらかというと“企画モノ”ってことになるのかな?
なんでもいろんなミュージシャンと互いの曲を交換するんだそうで
次は各ミュージシャンによる彼の曲のカバーが発表されるらしい。
一部情報によるとそちらはiTunes Storeで順次配信なんていう話もあります。
本作もguardian.co.ukで全曲試聴可、その中の一曲はメアド登録すれば
フリーダウンロードできるのだとか。
いやあ時代の趨勢とはいえ、ピーガブもいよいよネット配信ですか…
      
なんたってこちとらiPodなんて持っていない昭和の人間。
「耳栓みたいなもんでちまちま聴いてられるかい」ってなもんです。
そしてもう一つ。
LPで育った人間にとって、時代がCDに変わり、
それがSACDになろうがDVD-Audioになろうが(いや今はまだCDでいいです〈笑〉)
音楽にはパッケージ、つまり何か目に見える“カタチ”が欲しい。
ジャケットを彩るアートは、その音楽をより楽しむための
とても大切な要素なんですね。
ジャケットが美しいとさらに音楽が心に響く。
音楽が好きならイマイチなジャケットもなんだか愛おしく思えてくる…
(ロジャー・ディーンの絵のない「こわれもの」、
ヒプノシスの関わっていない「狂気」が想像できますか?)
かくもジャケットと音楽は切っても切れないモノ。
ジャケット・アートのない音楽なんて
クリープを入れないコーヒーなのであります(すみません昭和なもので)。
      
それはもちろん、ミュージシャン側にとっても
音楽と同様ジャケット・アートが重要な表現の場である
ということでもあります。
なかでもピーター・ガブリエルのアートに対するこだわりは、
わたしの知る限りロック界随一(きっぱり)。
      
しかも彼のアート志向はジャケットだけにとどまらず、
ライブの演出や視覚効果、ミュージック・ビデオなどなど、
さまざまな表現におよびます。
常にいろいろな表現媒体に目を配り、チャレンジしながら
その偉才ぶりを発揮してきました。
      
GENESIS時代やソロ初期のころは、ライブやジャケットにおいて
うかがい知れる程度でしたが(すでにライブにおけるコスプレや
ヒプノシスとのコラボはかなり変態だったけど)、80年代を迎え
ミュージック・ビデオ全盛の時代になると、ついに彼のアート志向が爆発。
代表的な「スレッジ・ハンマー」(アルバム「So」収録)をはじめ
異常にテンションの高い傑作ミュージック・ビデオを発表し続けます。
      
数ある中で特にわたしが好きなのは、少し時代が下った92年に
アルバム「Us」からカットされた「ディギング・イン・ザ・ダート」。
たった5分半のあいだに次から次へとあふれ出す
イメージの奔流に圧倒されます。
その独自の世界観と尋常じゃない凝りようは、もはや
他の追随を許さない(というか追随する気もなくす?)孤高の領域に。
            
さらに、90年代以降はいわゆるファイン・アートの領域にも踏みだし、
さまざまな現代芸術家とコラボレート。
アルバム「Us」や「Up」のブックレットはさしずめアート・ブックの趣。
94年、97年にはCD-ROMによるマルチメディア作品を発表、そこでも
めくるめく独自の世界を展開しました。
      
もちろんそれらはミュージック・ビデオのディレクターたちの
功績でもあり、アーティストたちの創造性の賜でもあります。
たしかに、常に才気あふれたクリエイターたちと組んで仕事をしている。
しかし毎度巨匠にお任せというならことは簡単ですが、
ピーター・ガブリエルの場合、若い才能とのコラボレーションが多い。
つまり、自身によるコンセプトを具現化するために
優れたクリエイターを発掘する能力、チョイスするセンス、アンテナにこそ
他の追随を許さない彼のすごみがあると思うのです。
      
「ウォレスとグルミット」のニック・パーク、
「au」のケイタイにもなっちゃった草間弥生、
アンディー・ゴールズワース、スーザン・ダージェス………
わたしの場合はみんなピーター・ガブリエルから教わりました。
日本で本格的に紹介されるよりもずーっと早く。
      
      
《↓写真時計回りで「EXPLORA1」、「EVE」(マルチメディア作品)、
草間弥生画集、スーザン・ダージェス写真集。
“OS:漢字Talk7.1以上”ってのが泣けます》












                          
じゃあ、そのすごみってどこから来るの?といえば、
結局は純粋にアートが好き!ってこと以外にないでしょう。
常にアンテナ張ってるっていうのはそういうことだし、
自らモチーフになったり時にはキャンバスになったりして
作品世界の中に登場してしまう様は本当に楽しそうだ。
      
そういうピーター・ガブリエルだからこそ、音楽配信サービスに対して
どういう考えを持っているのかとても気になってしまうのです。
ビジュアル・イメージは不要と切り捨ててしまうのか、
それとも他になにか別の媒体で表現していくのか…
アートに対するのと同じくらい新しいテクノロジーにも敏感な
彼のこと(先のマルチメディア作品もそんな嗜好の表れですね)、
今後スタンダードとなっていくであろう音楽配信へ向かうのも
仕方がないことなのでしょうか?
しかし“根っからアート好きのピーター・ガブリエル”には
そのさらに先にある、まだ見ぬ表現を夢見てしまう。
わたしにとって彼は、そんな期待を抱かせる
ただ一人のミュージシャンなのであります。
      
      
あ、そうそう、「スクラッチ・マイ・バック」の印象もちょっと。
とりあえず一聴した感じは… むむー。カバーに聴こえない(笑)。
みごとに全篇ピーガブ・ワールドだわ。しかも地味な時の。
デビッド・ボウイの「ヒーローズ」とか
もうちょっと派手にしようとすればできるだろうだけど
もはや売ってやろうとか下世話なことは思わんのでしょうな。













                          
ジャケットはこれまた思わせぶり。
タイトルの由来は、Scratch My Back and I'll Scratch Yours
(わたしの背中を掻いてくれたら君の背中も掻いてあげるよ)という
成句だそうですが、これは赤血球が背中を掻きあっているの図?
タイトルなど文字要素が全く入っていないのはいつも通り。
      
…なのですが、わたしが買ったのは英盤なので
左下に“Special Edition”のシール…
せっかくのシンプルなデザインが(涙)。
せめて、まっすぐ貼ってくれないかなぁ…
日本人はこういうの気になるんだよ〜!
      
      
      
      

2010-03-01

トマトに愛を。──「Tormato」Yes──

        
        
今日は魚介が食べたい気分。
ということでブイヤベースに挑戦!
でも野菜もたっぷりの具だくさんにして、
あつあつで食べたいから土鍋にして、
最後はご飯入れて雑炊にしてしまおう…
ってこれはもはやブイヤベースじゃないな。
というか…もしかしてこれがうわさのトマト鍋?
う〜ん、この発見がもっと早ければ!
                      
    












                        
写真右スミにあるのはルイユ。
ブイヤベースには欠かせない薬味(だから鍋じゃないっつーの)だそうです。
マヨネーズを作るのと同じ要領で
ビネガーの代わりにニンニクをすりおろして入れ、
カイエンヌ・ペッパーをちょっこっと効かせてやります。
これを魚介に付けてもよし、スープに溶かしてもよし。
コクが出ます。
            
というわけで、おいしくできた「トマト鍋」を食べながら
「トーマト」について考えてみました(とムリヤリ展開してみる)。
              
 












                    
「トーマト」。1978年発表のイエス11枚目のアルバムです。
一般的には、迷走期の中途半端な作品として
数あるイエスのアルバムのなかでも
ダメダメな評価を受けている一枚じゃないでしょうか。
              
でもじつはかなり好き。
わたしのなかでは、名盤の誉れ高い「こわれもの」を余裕で超えてます。
プログレ好きでこんな奴はほとんどいないとは思いますが。
たしかにしょーもないアルバムであることは認めます(笑)。
しかしなぜかキライになれない。
なんだかイエスメンバーの人柄のよさが
にじみ出ちゃってるように思えるんですよね。
              
78年といえば…巷を席巻していたのは
ストレートに若者の怒りを吐き出したパンク、
あるいはディスコ・ミュージックのような踊れる音楽。
抽象的で重く複雑なプログレッシブ・ロックには厳しい時代でした。
なかにはポップ化を図り延命を試みるバンドも現れます。
でも、例えばジェネシスによる同じ78年の「そして3人が残った」。
曲は多少コンパクト化しつつあるものの
相変わらずの“Thick Sound(分厚い音)”で、一本スジが通っている。
さすが“自称作曲家集団”だけあって自分たちの音楽に自覚的。
やりたいことは曲げない意志を感じます
(その後“自覚的に”変わっていくのですが…)。
あるいは、キング・クリムゾンを解散させたロバート・フリップ。
翌79年のソロ・アルバムにおいて、人脈を駆使し
パンクやニュー・ウエーブ、ダンス・ミュージックをも糧として
新たな地平を模索。したたかな戦略家である彼は、
このときすでに来るべき80年代における“仕掛け”を考えていたんですねー。
                 
対して“生粋のプレイヤー集団”であるイエスの面々は
この“パンク・ディスコ問題”に
無謀にも真正面からぶつかっっていくわけです。 
若いモンがやってることを俺たちもやってみようぜ…って、
なんというポジティブ・シンキング!
伊達に“イエス”なんて名乗っちゃいません。
あのジャケ裏の“全員革ジャン&グラサン”メンバー写真
(まったく似合っていない!)は、その決意表明だったのです。
                
結果は…残念ながら聴いてのとおり(笑)。
                
今ならシーシェパードが泣いて喜ぶ?
おセンチ(死語)な歌詞の「クジラに愛を」。
ロックンロール・ギターを弾こうと一所懸命がんばるハウに
涙を禁じ得ない「自由の解放」。
「未知との遭遇」に便乗しちゃった「UFOの到来」。
子供の声がこそばゆい「天国のサーカス」。
イエス流ファンク・ナンバー(のつもりだったと思うん)だけど
そうとは思えないほどまったく“跳ねてない”「自由の翼」。
そもそもすべて邦題ダサすぎ!(これはメンバーのせいじゃないけど)
              
いろいろやろうとしているんだけど
ラフには作れない、グルーブも生まれない、
抑えても抑えきれない音数、独特のリズム感。
イエスって、みんな楽器弾くのが好きで
一見すごく器用なのかと思いきや、じつは
根本の部分でメチャメチャ不器用なバンドなんですね。
むしろやればやるほど不思議でキッチュなテイストを醸し出す。
だけどこれもイエスがイエスだったからこそ創り得た音楽。
じつは悲しいくらい彼ららしい音楽なのです。
                
「トーマト」は、イエスという真面目でお人好しのバンドが
当時の流行に挑み、そして玉砕した記録であります。
まさにジャケットの潰れたトマトのように。
              
ツッコミどころ満載のそんな不器用さと
それを自覚せず突き進む愚直さに
同じように不器用なわたしは、愛を感じてしまうわけですね。
          
            
そしてその後… 一部血を入れ替え、
ついに“奇跡の大傑作”を創りあげてしまうのですが
それはまた別の話…
      
      
      
      

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