2010-11-30

日本シリーズを終えてCSについて考えてみる

      
      
あの熱狂の日本シリーズから3週間。
いまだマリーンズ日本一の興奮冷めやらない今日この頃、
皆さんいかがおすごしでしょうか。
      
世間的には、ペナント3位のチームが日本一になるのはおかしい
ってことでクライマックス・シリーズ(以下CS)の存在意義を
疑問視する声も多いようですね。
      
ま、わたしもそのシステムの恩恵を享受したという意味では
当事者の一人なわけなんで
ここでちょこっとわたしなりの考えを述べておきましょう。
      
もちろんCSの現行ルールすべてを受け入れられるわけじゃない、
とは思います。
でもCSの熱い盛り上がりは、ファン離れがささやかれる
昨今のプロ野球には絶対必要なはず。
わたしはプレーオフ制度が始まったときから基本ずっと賛成派です。
      
長いシーズンでも強い。短い決戦でも強い。
その両方を兼ね備えてこそ真の王者。
これがプレーオフの考え方。
CS反対の人はあくまでもレギュラーシーズンに重心を置きすぎてる
(だからこそのCS反対なのでしょうが)。
ここからもう話が噛み合わないわけですね。
わたしの個人的な見解ですが、厳しい言い方をするなら
レギュラーシーズンでは強いけど短期決戦になると
無類の勝負弱さを露呈するようなチームに
日本シリーズ出場の資格などない、ってことです。
レギュラーシーズンはいわばCS出場権を懸けた争い。
しゃにむに1位を目指すというよりも
“CSを見すえたシーズンの戦い”をするべき。
例えば…、シーズン1位チームがCSで負けると
ナントカの一つ覚えのように「試合勘が…」と言う人がいますが、
もしそれが正しいのなら
レギュラーシーズンでわざと2位になるのもアリなんじゃないですか?
(もちろん試合勘なんて言い訳でしかなく
1位が圧倒的有利なのに決まってるけど)
まあこれは極端な話としても、詰まるところレギュラーシーズンは
それ以上のものでもそれ以下のものでもないと考えなければ
プレーオフは楽しめないでしょう。
      
こういう見方をすると必然的に問題点も浮かび上がってきます。
それは、“レギュラーシーズン重視”と
“プレーオフ制度”は両立しえない、ということ。
CSやるなら当然、CS勝者がリーグ1位であるべき。
レギュラーシーズン1位を優勝としてしまったら
CSと辻褄が合わなくなるのはあたりまえです。
NPBはこの簡単な理屈がわからないのでしょうか?
あるいはわかっていて賛成派・反対派どちらにも
いい顔をしようとしているか。
まあ、やつらのやりそうなことではありますが。
     
やはりどう考えてもリーグ3位が日本一になるのは矛盾しています。
野球ファン以外の人がこんな事態を理解できるでしょうか?
くわしいCSのルールに触れる前に、
直感的に遠ざけてしまうだけでしょう。
すぐにでもこんな仕組みはやめなければいけません。
      
そしてもうひとつ、
即刻やめるべきは1位チームのアドバンテージ。
そしてホーム&アウェイが本来の姿。
これはもう、CSどうこう以前の問題です。
敵味方対等じゃなければもはやそれはスポーツではありません。
どちらかを勝たせたいんだったらそもそも試合なんてする必要なし。
CSなんかやめちまえって話です。
      
スポーツという文化をどう考えるのか。
それが問われています。大げさじゃなく。
      
一度体験するとやめられない麻薬のような魅力があるけど
じつはいろいろと大きな問題を孕んでるCSという制度。
野球好きなら、これからも考えていかなくてはいけない問題です。
      
理想を言えば、セ・パ8チーム(あるいはそれ以上)で
それぞれ東西にわけ、各ディビジョン・シリーズでリーグ王者を決める、
なんてできたらそりゃあ最高なんですが。
そうすれば、みんなすっきりするでしょう?
でも、球団を増やすなんて、夢のまた夢ですかねえ……
       













↑ チケット争奪戦に全敗も友人から購入(感謝!)。
 日本シリーズ第5戦に行ってきた。
 世間的には地味とか言われてましたが
 ファン同士は燃えに燃えまくりましたぞ。
         
        
        
        

2010-10-25

パンチェッタ・デキタッタ

         
         
パンチェッタを仕込んでからちょうど3週間。
そのくらいで表面に白いアミノ酸が浮いてきて熟成完了、と
レシピには書いてありますが…
         
お〜、出てる出てる。
一応完成ってことでいいみたい。
で、少し切り出しそのまま焼いて試食。













                           
自分で言うのもナンですがうまいぞこれ。
         
なんといっても塩加減がちょうどいい。
市販品はモノによってかなり塩辛いからね。
今回作ったくらいのほうが
肉自体の味をちゃんと味わえるし、
いろんな料理にも使いやすいでしょう。
         
そして香るハーブ。
         
予想していたよりは
スターアニスが若干強めで
ローズマリーやタイムがちょっと控えめ。
このへんは今後の研究課題でしょうか。
         
それでも十分許容範囲内のでき。
パートナーにも好評でありました。
         
で、さっそくこのパンチェッタを使って
アマトリチャーナを作ってみました
(本当はグアンチャーレを使うらしいですが)。
         
↓ 土曜の昼の献立。
 自家製パンチェッタ(いい響きだ…)のアマトリチャーナと
 スモークチキン(これは残念ながら自家製ではない…)入りコールスロー、
 そしてシメジのスープ。
 あ、コールスローに使ったマヨネーズは自家製ですから。
 市販の酸っぱいヤツが嫌いなんで。













                           
今まで食べてたパンチェッタのなんと味気ないことか。
ちょっと大げさですがパンチェッタの概念が変わります。
まあ、自分で作ったということと3週間待たされたということで
脳内うまみ成分が4割り増しぐらいになってるかもしれません。

または……
うちのパンチェッタほうが概念からハズレてるって可能性も
なきにしもあらず、か。
         
         
         
         

2010-10-21

祝!千葉ロッテマリーンズ日本シリーズ進出!

      
      
やりましたー!
さすが毎度毎度の帳尻軍団。
土壇場にならないと力を発揮しない千葉ロッテマリーンズが
日本シリーズ進出を決めました。
      
「す、すみません!急遽別件が入ってしまって…」と
仕事の打ち合わせをぶっちぎり、行ってまいりましたよ、マリンスタジアムへ。
      
↓ 平日の夜、PV(パブリック・ビューイング)にもかかわらずこの盛況ぶり













                          
今年は、開幕戦には行ったものの
その後なんやかんやで慌ただしい日が続き
まったく応援に行けなかったシーズンでありました。
でもペナントレース終盤の“負けたら4位”の戦いや、
今回のPVはしっかりとマリンで観戦
(さすがに福岡までは行けませんでしたが…)。
わたしも彼らに負けず劣らずの帳尻合わせ。
ちなみに土壇場にならないと仕事しないところも似てますが。
      
さあ、今度はわれわれの番です。
      
われわれには日本シリーズの前に
チケット争奪戦という
絶対に負けられない戦いがあるのであります。
      
      
      
      

2010-10-13

誕生日のプレゼントなにがいい?

      
      
いやあ、ありがたいですなあ。
新婚とはいえ、付き合って10年以上の間柄。
パートナーからいまだにこんな言葉をもらえるなんて。
      
てなわけで二人で買い物に行ってきました。
どこへ?
夢のワンダーランド、合羽橋ですがな。
      
それにしても楽しすぎますな〜、合羽橋。
あれもこれも欲しくなっちゃうけど
この日は前から欲しかった寸胴鍋狙い。
まっすぐ中尾アルミのアンテナショップ、「お鍋の博物館」へ。
      
このお店、1階にもさまざまな鍋が並んでますが
店員さんに通された地下が圧巻です。
床から天井、棚という棚に鍋鍋鍋……。
あまりの数に素人ではとうてい選べそうにありません。
ここは素直に店員さんが勧める使い勝手のよさそうなアルミの中寸胴に決定。
他にもスープなんかにぴったりな片手鍋も購入。
よっ、勧め上手。
      
じつはこちら、わたしたちの結婚パーティーのときに
司会をお願いしたHさんと親しくされているというお店。
会計の時にその話をしたらなんと、かわいい雪平をおまけしてくれる大サービス。
(わたしたちがこの日店に行くことを通してくれてたんですね)
とてもおまけをもらえるほどの買い物はしてないんだけど……。
ただひたすら恐縮です。
      
↓ この日の戦果。
 鍋の他はグレーターにホーローのタッパー……
 我ながら涙が出るほど実用的……













                              
新しいタッパーは何のために買ったかというと
これでパンチェッタを作ろうかと。
ずいぶん前の「danchu」に作り方が載っていたんですが、
今までは作るに作れなかったんですよ。
冷蔵庫が小さすぎて大きなタッパーが入らないという
なんとも情けない理由で……
しかーし!今わが家には友人たちが結婚祝いに買ってくれた大きな冷蔵庫が!
これで念願のパンチェッタ作りができます。
ありがとう!友よ!
      
↓ 豚バラ肉に塩・胡椒して冷蔵庫に1日置く。
 まあ試作品ということでまずはこのくらいの大きさから……













                              
↓ 翌日、下に落ちた水を捨て、表面の水分もよく拭き取ってハーブをまぶす。
 今回わたしが試したのはあらかじめドライにしておいたタイムとローズマリー。
 そしてシナモン少々・スターアニス少々。それを脱水シートにくるみ、
 2〜3日ごとに取り替えながら3週間熟成させるとできあがるらしい。
 写真は現在(ほぼ10日経過)のもの。
 うまくいってるのかいってないのか自分でもよくわからん……













                              
なんだか昆虫のサナギが羽化するのを見守ってるようなワクワク感。
こんなのは子供の頃以来?
みんなからいろんなものもらって楽しんでるなあ、自分。
      
特にこのたびの結婚では
他にもいろいろな方々からいろいろなものをいただきました。
もう10月、ちょっと遅くなりましたがここに感謝の意を。
      
そしてパートナーにも、あらためてありがとう……
      
……え、もう10月?
再来月にはクリスマスじゃないの。
      
やっぱり人生、もらってばかりとはいかないようで……。
      
      
      
      

2010-10-04

キースといえば?

       
       
エマーソン。こう答えたあなたはエライ。
ちゃんと頭脳改革されてますね。
これからもプログレ者の鑑として堂々と突き進んでいってください。
       
ティペット。こう答える方も多いでしょう。
あなたも正しい。
でもちょっと周りからは小難しいオッサンと思われてるかも。
“1曲50分超・全篇ピアノソロ即興”とか、人に聴かせたりしてませんか?
       
リチャーズ…。このブログ的には何も申し上げることはありません…。
常識ある社会人としてまっとうな人生を歩んでください。
       
…とまあ、キースといってもいろいろですが、
今日のお題、キースはキースでも
キース・ジャレットなのであります。
       
去る9月29日、オーチャード・ホールにて行われた
キース・ジャレットのトリオ(巷にいう“スタンダーズ・トリオ”ですね)による
公演に行ってきました。
       
キース・ジャレット…。いわずと知れたジャズの名ピアニスト。
わたしはアルバム2枚くらいしか持ってないニワカファンですが、
彼の音楽はぜひライブで聴きたい!と
パートナー&音楽好きの先輩方を誘って行くことにした次第。
トリオの他2人、
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットにも興味あったしね。
       
この2人、ジャレット以外でもECMでいろんな人と共演してるので
耳にする機会は多いミュージシャンです。
ただ、今までは“好きなミュージシャンのアルバムを買ったら
たまたまこの人たちが共演していた”って感じだったので
正直あんまり気合い入れて聴いてなかった…(笑)
これを機会にちゃんと聴いてみよう。
       
ちなみにプログレ的にムリヤリこじつけると…
ゲイリー・ピーコックはビル・ブラッフォードのソロに参加していた
アネット・ピーコックの昔の旦那さんですね(遠い!)。
ジャズ・ロック的にはディジョネットが
英ジャズ界の第一人者ジョン・サーマンとの共演多し。
ブラッフォードのソロで思い出しましたが、
ケニー・ホイーラーのアルバムでもドラム叩いてます(これも遠いか…)。
       
さてさて、コンサートのほうはとういうと、
これはもう、すばらしいの一言。
ピアノ、ベース、ドラムスのアコースティック編成で
もっともオーソドックスかつ基本的なカタチのジャズ・トリオ。
これでいわゆるスタンダード・ナンバーを演奏します。
普通こう聞くと「たいくつじゃね?」とか思ってしまうものですが、
それがまったく違います。
そもそもスタンダードといっても、完全に彼らによって再解釈されたもの。
それはキースを中心に即興で紡がれていきます。
こうして演奏されるスタンダードは
一音一音がそこにあるべくしてある厳しい音の連なり。
そうあってこそ奏でることができる感情の起伏。
緊張感と心ふるわす感動が入り交じった、豊かな音楽。
“たいくつ”なんかとはまったく真逆に位置する音楽なのです。
そういった(ともすると矛盾しかねない)感覚を、
耳から聴き頭で理解するだけではなく、
“空気”として身体で納得できたのはやはりライブだからこそ。
いや〜、やっぱ行ってよかったな〜。
       
↓コンサート終了後出入り口に貼り出されたセットリスト。
まだ曲目不明なところが…(笑)。
アンコールは2曲やりましたよ。






















                               
残念だったのは…
シンバルやハイハットがえらく反響して耳障りだった…。
クラシックもやるんだよねぇ、あそこ。
あんなんで大丈夫なんでしょうか?
       
コンサート後は神山町のADAN OHANA GALLERYで食事。
締めには鯛めし。













                                   
じつは9月29日はわたしの誕生日。
先輩2人にごちそうになってしまいました。
ごちそうさまでした!
       
       
       
       

2010-09-29

イタリアン・レッスン(基本のトマトソース)

      
      
いやはや久しぶりのブログ更新。
この不景気にめずらしく仕事が立て込んじゃって。
ブログも料理も滞ってしまいましたわ。
      
そんな中、久しぶりにトマトソースの仕込みができました。
パスタ率の高いわが家、ずっと欠品していた必需品がやっと作れた。
ってことで今回はそのトマトソースレシピをアップしましょうか。
先日、数少ない当ブログの読者である友人に
「最近プログレやらSFやらでちっとも“わが家のメシ”じゃないじゃんよ」
とお叱りも受けちゃったしね。
      
トマトソース…
基本的にはトマト缶を煮詰めればいいだけのモノなんですが
これが調べると、けっこう千差万別なんですね。
作る人によっていろいろ違っていたりするわけです。
わたしも最初はある料理本のレシピを参考に作り始めましたが、
自分の好みだったり材料の制約だったりいろいろな要因がからんで
何度も作るうちに少しずつ変わってきました。
いわゆる「わが家の味」になってきたようなこないような。
まあこれが正解ってもんはありませんから、今後も変わっていくかもしれません。
こじつけるならばこれもプログレス!
いや〜、単純ですが奥が深いですぞ、トマトソース。
      
トマトソースの作り方(わたしがいつも作ってる分量)
①タマネギ(中くらいの大きさ)半分をみじんにする。
 わたしはフードプロセッサーを使ってかなり細かくしています。
 ただし、あくまで「みじん切り」。
 「ピューレ」になってしまわないように加減しましょう。
②厚手の鍋にオリーブオイルを大さじ2杯と潰したニンニク1片を入れ、
 弱火でオイルに香りを移す。この時ぜったい焦がさないこと。
 後でいろいろな料理に使いますし、香りはその時に加えることもできるので
 ここではあまり強く付ける必要はありません(焦げたにおいはなおのこと)。
③香りが出たらニンニクを取りだし、①のタマネギを入れ、
 時間をかけて炒めます。もちろん弱火。甘みとコクを十分引き出すのと、
 トマトの果肉以外の余計な食感を残さないために、
 いわゆる飴色のペースト状になるまでじっくり加熱しましょう。
④その間にホールトマト缶(400cc)を3缶あけ、ざるで濾し種を取ります。
 種はえぐみの元なので面倒ですが取るべき。あと、皮やヘタ、青っぽいスジも
 けっこう入ってるのでもちろんこれらも取り除く。
 わたしがよく使うアナリサのDOPは特にこれらの混入率が高いような気が…。
 以前、1個まるまる皮をかぶったものが出てきたことがありました
 (いやあイタリア人、おおらかというかテキトーというか)。
 もろもろきれいに取り除いたら、実を軽く潰しておきましょう。
 …おっと、ホールトマトの下処理をしながらも、
 ③の鍋からは目を離さないように!
 最初はわりとほうっておいても大丈夫ですが、
 うっすら色づき始めるとにわかに焦げやすくなるので注意。
 まめに混ぜながら作業しましょう。
⑤タマネギ、しっかり飴色&ペースト状になったでしょうか?
 ならない人は火が強いかみじんが粗いか。
 あとオイルの量が多すぎたり少なすぎたりしてもダメですね。
 上記の分量で気長にやれば必ずなるはず。
 そしたら④の下処理済みのホールトマトを鍋にあけます。
 塩分は後の料理のときに入れるのでここで塩は入れません。
 ひと混ぜし、ブーケガルニを放り込んで弱火で30分ほど煮込みます。
 ブーケガルニはあらかじめ準備しておきましょう。
 材料 ■ローリエの葉1枚■バジルの茎5〜6cm・2〜3本(スーパーで
 太い茎の付いているものを選ぼう!)■パセリの茎同じくらい
 ■セロリの茎(先のほうの細いところでOK)5〜6cm・1〜2本
 ■厚めにむいたニンジンの皮これも5〜6cmぐらい。
 以上を糸でぐるっと縛ってできあがり。
 全部そろわなくてもいいですが、
 ローリエとバジルはあった方がいいんじゃないかな。
⑥30分経ったら火を止め、冷まします。
 すぐ使ってもいいけど、一晩ぐらいは置いたほうが
 味が落ち着いて深みも出ます。
 わたしは冷めたら125ccずつに小分けにして冷凍してしまうことが多いです
 (カポナータを作る予定のあるときは400cc別に取っておいたりもしますが)。
 125ccっていってもちゃんと計ってるわけじゃなくて
 レードル(50cc)2杯半ってことね。
 これがわが家でトマトソース系パスタを作るときの1人前の分量
 (ちなみにわが家のパスタは1人前ちょっと多目の90g)。
 このレシピの量でだいたい7人分ほど取れるはず。
 中途半端に余った分はミネストローネにでも使ってください。













                              
これがわが家のトマトソース。
といっても比較的オーソドックスな作り方ではないでしょうか。
あえて言うならテーマは「ていねいに」。
ちょっと時間はかかるけど音楽でも聴きながら楽しくやりましょう。
面倒な種取りには秘密兵器!ソフト・マシーンの「セブン」がうってつけ。
頭から終わりまで執拗に続く変拍子リフの酩酊感で作業にどっぷり没入。
時間感覚も麻痺しあっという間に終わってしまうこと受けあいですぜ。
      
てなわけで今日のタイトルは、その「セブン」の中の
「ジャーマン・レッスン」「フレンチ・レッスン」
といういう曲名にかけてみたわけですが…
ダジャレのネタを説明するなんて、これほど情けないこともありませんな。
たださすがに今回はわかりにくいだろうと…
わざわざ言わなきゃわからないタイトルなんかつけるなって話なんですけど。
      
とまあ、やっぱり最後はプログレの話になるんだよね。
      
      
      
      

2010-08-24

Heads are Burning! 〜燃ゆるご同輩〜

      
      
フジロックやサマー・ソニック。
若い音楽ファンにとって、夏はフェスティバルの季節。
わたしのようなおっさんにはあまり関係のない話だと思ってましたが
どうも今年あたりは様相が変わってきたようで。
      
フジロックにロキシー・ミュージック、サマソニにスティービー・ワンダーが参戦。
あきらかにおっさんの財布の中身を狙ってる臭いがぷんぷんします(笑)。
      
しかし頭ではそんな“仕掛け”がわかっていても、
手が勝手に財布の紐をゆるめてしまうのもまた、おっさんのサガでして。
ただ、さすがにロキシーのためだけに苗場には行けません。
そんな「夏フェス・ヴァージン」のおっさんにうってつけの企画が
22日、日比谷野外音楽堂で行われました。
      
「PROGRESSIVE ROCK FES 2010 プログレッシブ・ロックの祭典
〜めくるめく音世界への誘(いざな)い〜」
      
なんと日本で初めてのプログレッシブ・ロックのフェスティバルです。
      
参加ミュージシャンは四人囃子、ルネッサンス、スティーブ・ハケット・バンド。
3組だけっていうのがフェスとしてはちょっとさみしい気もしますが
まあ、最初ですから(次はあるのか?)。
      
てなわけで、このブログでももうおなじみ(?)、
プログレとモルトとアロハシャツをこよなく愛するYさんと二人、
行ってきました。
      
PM3:30 野音到着。
予想はしてましたが、まだまだ強い陽差しの照りつける座席は
ものすごい温度です。もちろんまわりはおっさんおっさんおっさんの大群。
危険!太陽光線に“地肌”を直撃される人多し!
思わず熱中症で搬送される人の出ないよう祈る…
わたしも帽子持ってきてよかったですわ。
      
まず一組目、四人囃子の演奏です。
すみません、不勉強で「日本の伝説のプログレ・バンド」
ということぐらいしか知りません。
音を聴くことすら初めてでしたが、かっこいい。なんか勢いがあります。
もちろんわたしらよりぜんぜん年上ですが、若々しいパワーが漲ってました。
日本のオヤジもまだまだがんばらねば。
      
続いてはルネッサンス。
ルネッサンスといえば一にも二にもアニーの歌声。
アニーといっても築地の卵焼き屋ではありませんぞ。
アニー・ハズラム。シルクのようなエンジェル・ヴォイスで魅了する
プログレ界屈指の歌姫です。
前回の来日のときは行ってないので
ソロ・アルバム(「ブレッシング・イン・ディスガイズ」)の
ジャケ写(ハイキーの加工がちょっとわざとらしい)が
わたしの頭の中のアニー直近の姿(それでも早16年前…)。













                         
おおお… ステージ上に表れた姿のあまりの肝っ玉母さんぶりに時の残酷さを痛感。
思えばアニーも還暦をとうに超えてるはず。
あの美声は聴けるのか? 不安が胸をかすめます。
      
しかし一発目、「プロローグ」の高音スキャットでそんな不安はふき飛びます。
すごい!伸びやかな高音が会場に響き渡る!
ある時はエネルギーにあふれ、ある時は優しく包み込むように歌う。
そのなんという圧倒的な存在感!(体型の話じゃないからね)
      
アンコール曲、「マザー・ロシア」。中盤の美しすぎるスキャット、
そしてクライマックスを朗々と歌い上げ、
そのままブレスなしでささやくようなフレーズを歌いきるエンディング。
全身鳥肌が立ち、不覚にも目頭が熱くなりましたよ。
Yさんと二人、ただただすごいの連呼。
      
フェス用の短いセットだったのがほんとに残念!
川崎のクラブ・チッタの単独ライブにも行きたかったですねー
(そちらが一般発売後すぐに完売してしまい、それでこっちを買ったのです)。
      
そしてトリはスティーブ・ハケット・バンド…… というところで、
MCのストレンジ・デイズ編集長、岩本晃市郎氏が
ジェネシス・ファンにはおなじみの
黒マントに逆三角のかぶり物をして登場、笑いを誘います。
でもどうせやるならマントの下に銀色のコスチュームを着ていて欲しかった!
そのくらいはやらないとあの場の客は楽しめませんぜ!
      
それはさておき、いよいよスティーブ・ハケット・バンド登場。
お、なんとハケットのほかにギターがもう一人います。
それも金髪でスタイルのいいおねーちゃん!
マイケル・ジャクソンといい、ジェフ・ベックといい
若い女性をバンドに加えるのが流行ってるんですかね。
しかし!あくまで演奏にこだわるのがプログレファン。
けっして姿形には騙されませんぞ!
…とかいいつつすでに目は釘付けになってるオヤジたち。
      
そんな彼女、残念ながら演奏自体は終始控えめ。
なんと言ってもギターはハケットがメインなわけですから、これは仕方ないでしょう。
ただし、ヴォーカル(コーラス)としての貢献度は大。
そしてこのバンド、キーボード以外みんな歌うんですね。
音域が狭く正直あまりうまくないハケットのヴォーカルをみんなで盛り立てます。
      
じつはソロになってからのハケットをそれほど熱心に聴いていなかったわたし。
初期を中心に数枚しか持ってません。
その原因の一つが、たまに入る彼のヴォーカルでした。
「自分で歌わなきゃいいのに」とずっと思っていたんですね。
ギター・サウンドや紡ぐメロディーのすばらしさには
文句の付けようがないんですから…
(その証拠(?)に、3人のすばらしいゲスト・ヴォーカリストを立てた
2枚目の「プリーズ・ドント・タッチ」は
むしろわたしのフェイバリットの一つになっているほどです)
      
しかし今回のライブでは“ほぼ全員コーラス”の力業で
ヴォーカルの弱さを克服。さらに演奏のよさ
(なかなか手数王のドラムとリッケンをバキバキ弾き倒すベース!)
との相乗効果で大迫力のかっこよさです。
      
そして言うまでもなく、ハケットのギターは唯一無二。
      
「フライ・オン・ア・ウインドシールド」では
“やっぱりジェネシスのギターはこの音じゃないとダメなんだ”と
しみじみ再認識。
そして曲の後半、ドラマーがリード・ボーカルを取り始めます。
ここでも“やっぱりジェネシスのヴォーカルは…”と一瞬頭をよぎりますが
まあそれは言わぬが花でしょう。
あんな絶対的カリスマ変態ヴォーカリストと比べられたらかわいそうです。
それに、この彼のがんばりのおかげで
われわれは最後にすばらしい贈り物をもらうことになるのですから。
      
ステージが暗くなり、流れてくるピアノのイントロ…
そう、それは「ファース・オブ・フィフス」!
      
いや〜、まさかこの曲がフルコーラスで聴けるとは!
それもドラマーの彼がヴォーカルでがんばってくれたおかげ。
…とはいえ聴き所はもちろん、すべてのプログレ者の心をわしづかみにして離さない
泣きまくるギターソロですけどね。
      
Y氏曰く「ハケットはテクニックをむやみにひけらかさない、
だけどすごいギタリストだよね」と語ってましたが
わたしもまったく同感です!
ふつう、ライブでこれだけ長いソロパートがあると
世のギタリストたちは、ここぞとばかりにアドリブのフレーズを加えたり、
無駄に小難しい技を誇示したがるものです。
しかし彼は一切そんなことをしません。
ほとんどレコードと変わらないフレーズを、しかし情感たっぷりに奏でます。
以前何かで、ハケットのそういうところが物足りないと評する人がいましたが、
的外れもいいところですね。
この曲のギターソロは、もはや手を加える余地などない、
緻密に構成された完成品なのです。
間違いなく、彼はその“完璧な美しさ”に自信を持っているのでしょう。
そしてわたしたちも、その“完成された美しいギターソロ”を聴きたいのです。
      
…「ファース・オブ・フィフス」の余韻に酔いしれながら、
ラストはソロからの曲で大団円。
会場全体拍手の渦。そしてスタンディング・オベーション。
      
みんなすばらしいパフォーマンスでした。
ただひとつだけ、残念というわけではありませんが
これをやってくれたら最高だったのに!と思ったのが
アニーとハケット二人による「リプルズ」。
彼女は以前、ジェネシスのトリビュート・アルバムで
この名曲を歌っているのです。
さすがにそれは欲張りすぎだろうというのはわかっていましたが、
心のどこかでほんのちょっと期待していたのもまた事実。
      
これはやはり、PROGRESSIVE ROCK FESが
第2回、第3回と続いていくことに期待しましょう。
そうすればいつか、アニーとハケットに限らずとも
そのような奇跡のジョイントをこの目で観、
この耳で聴ける日が来るかもしれませんからね。
      
とまあ、こうして
満足と感謝とそして飽くことのない欲望を我々の心に残し、
おっさんが最も熱く燃えた一日が終わったのでした。
      
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さて、燃え尽きたあとは腹が減るもの。
フェスのあとは自宅近くの焼肉屋へ直行。両家の奥方を交えて夕食です。
わが家にとっては久しぶりの焼肉。
うちのパートナーは大の肉好きなんですが、
わたしが昔ほど肉食じゃなくなったもので…
      
てなこともあり、“奉行”はYさんにお任せ!
熱く燃えたハートを炭火に変えて、繰り出す華麗なトング捌き。
“しまちょう”、うまかった〜!
絶妙の焼き加減に感動です!
      
………じつはY氏、
プログレとモルトとアロハシャツのみならず
焼肉にもこだわる男だったのです。
      
      
      
      

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