2011-04-11

キカイコウコウニイル。

 
       
      
しかし、なんでまた、
われら男ってのは
マシンと名の付くものに目がないんでしょーかね。
      
車好きならF1マシン、プロレス好きならストロング・マシーン。
      
昭和の中坊あこがれ「マシーン・ヘッド」
(キミはブラックモア派?それともペイジ派?)。
      
荒れ狂うオルガンの嵐ソフトマシーン!
(後期も好き)
      
とまあ、枚挙にいとまがありません。
      
さらには自分が所有しているモノを
「オレのマシンはさ〜」とか言ってみたりする始末
(それが車やバイクじゃなく
仕事でしか使わないPCだったり
ガタの来たチャリンコだったりするから情けない)。
      
マシン、それは魔法のことば。
マシンと付くだけでワクワクしてしまいます。
あげく、ぽぽぽぽ〜んと欲しくなってしまう。
わたしだけ? いいえ、誰でも。
男性特有の不治の病みたいなもんですね。
      
そして料理にハマり始めたばかりの頃にも
もちろん発症。
速攻で買いに走ったマシンがこれ。
(症状その1:欲しいモノは我慢できない)













                              
イタリア製IMPERIAのパスタマシン!
      
クロームの輝きにうっとり
(症状その2:重度の金属フェチ)。
ギヤが噛み合いローラーやカッターを回す仕組みにほれぼれ
(症状その3:とにかく“ギヤ”が付いてるものに弱い)。
お料理の世界には似つかわしくない無骨なスタイル
(症状その4:機能美命。たとえそれが洗練されていなくても
 ガジェット的猥雑さがまた良かったりする)。
          
こんなマシンらしいマシンをほっとくなんてできません。
      
そんな愛用のマシンで
先日もタリアテッレを作ってみました。
      
↓いつものトマトソース&パンチェッタでアマトリチャーナ













                              
正直に白状すると、愛用というわりにはかなりの久しぶり。
じつはちょっとおっくうになっている……
あまりよく考えないで衝動買いしてしまったせいもあるんですが
パスタマシンって、思っていた以上に
めんどくさい代物だったんですよ。
      
そりゃ綿棒でのばして包丁で切るなんて芸当を
わたしごときがやろうと思ったら、とんでもない大仕事。
仕上がりもひどいことになりそうだし。
確かにマシンはきれいに作れます。
それでもやっぱりあたりは粉だらけになるし
生地を何度も何度もローラーに通さなきゃいけないし、
なかなかに手間がかかる。
      
むしろ2〜3人前ぐらいなら
手でひねってショートパスタにしたほうが楽ちんなくらい。
あたりまえですが、あっという間にパスタができる
夢の機械ではありません。
      
そしてもう一つ高いハードル。
買って初めて知った衝撃の事実(そのくらい調べとけって)。
      
なんとパスタマシン、洗えません。
      
使用前には余分の生地を通して汚れを落とし、
使い終わった後は、粉にまみれているのをきれいにしてから
楊枝・竹串で歯の間をほじほじ。
さらに少し時間をおいてからほじほじ
(これは詰まった生地が固まって取りやすくなるため)。
      
……てな作業を
バラしてじゃぶじゃぶ洗いたい!という衝動を抑えつつ
黙々とやるわけです
(症状その5:普段はめんどくさがりのくせに
 好きなマシンのメンテとなると意外にマメ)。
      
確かにギヤで回すんだし錆びたりしたらアウトだよな〜
というのは理解できるとしても、
水で洗えない調理器具作るイタリア人。
やっぱりメンタリティがちょっと違う。
      
というわけでなかなか出番のないわが家のパスタマシン
(症状その6:機能のうんちくは語るけど
 じつはあまり活用していない場合が多い)。
      
それでも、たまに作るタリアテッレの
何とも言えないもっちりとした食感は最高!
手間をかけた甲斐があるというものです。
これからは飾っておくだけじゃなく
ガンガン使わないともったいないですね!
      
      
……と、日記には書いておこう。
ブログ的にはきれいにまとまって大団円。
      
でも本当のこと言うと、
たまにしか使わないのにそうそううまく操れるほど
このマシンは甘くなかった!
パスタマシンかフェラーリか(そこいくか)。
やっぱりイタリア人、侮るなかれ。
いや侮っていたわけではありませんが。
      
粉の配合を変えたりはしているものの
いまだこれ!という食感のものが作れません。
      
うーん。
生地自体というよりも
生地の厚さに問題があるような気がしている
今日この頃です。
      
マシンの厚さ調節を
一番薄くするとピロピロして歯ごたえが物足りないし
二番目にすると逆にぎっしり重すぎる感じになってしまう。
      
この中間の目盛りが欲しい!
ひょっとして、
他のマシンなら理想の厚さが作れるのかもしれませんが……
      
(症状その7:うまくいかない時は自分の腕を棚に上げて
 マシンのせいにしがち)
(症状その8:そしてすぐ他のマシンに目移りする)
      
この病、最後に待ってるのは
決まって最も始末の悪い症状なのでありました。
      
(以下症状その1に戻って延々ループ)
      
      
      
      

2011-04-04

桜咲く。

      
      
がんばろう、なんて簡単に言えない。
わかった風にもっともらしい言葉を吐いてもそれで終わり。
何億円も寄附できるわけでもなければ
今すぐボランティアとして駆けつけるわけでもない。
悲しいかな、わたしはわたしの日常を生きるだけです。
ただし、地震以前とは確実に何かが変わってしまった日常を。
      
      
      
というわけで、日常の話を書きます。
      
日曜日、駒場公園で花見を敢行。
家の近所のバーが主催です。
その店によく訪れるお客さんたちが集まりました。
      
若いころは「晴れ地蔵」「ロケの必需品」とまであだ名された
超晴れ男のわたしですが、その能力も歳とともに衰えるばかり。
いまやすっかりただの人。
いい具合に暖かい日が続いていたにもかかわらず、
この日に限って冬に逆戻りしたかのような寒い曇天の一日でした。
      
しかしそれも宴会が始まってしまえば問題なし。
回を重ねるごとにゴージャスになる食事。
なんと今年は寿司を出前!
ラムチョップのオーブン焼きなど参加者の皆さんの手料理も凝ってます。
(わたしはいつものカポナータを持参……。でも肉の魔力の前に完敗(笑))。
そして樽酒やワインの差し入れ。
準備万端、ホットウイスキーまで。
桜をバックにiPodスピーカーから流れるハワイアンも一興です。
ホントみなさんよく気がつくというか用意がよろしいというか。
さすが飲み慣れ遊び慣れしてらっしゃる!
おかげで桜は七分も宴は満開。
食べて飲んで、
寒さも忘れる楽しいひとときでありました。
      
↓ とはいえ写真で見るとやっぱり寒そうだな……













                              
3月11日。
      
2001年9月11日、アメリカの同時多発テロで
世界のパラダイムが変わってしまったように
間違いなくこの日も、今後
時代の転換点として語られる事になるでしょう。
多くの人生はもちろん、
政治も経済も、そしておそらく
日本に住むすべての人の心も変えてしまった日として。
      
この日花見に集まった方の中には
ご実家を津波で跡形もなく流されてしまった方がいました。
わたしにも避難所生活を強いられてる親戚がいます。
花見の会費の他に任意で義援金を募り
寄附をしようということにもなっています。
      
それでも、桜は咲き、人は集い、酒を飲む。
      
3.11後の日常をどう生きるか。
      
数年後、数十年後にふり返るとき、少なくとも
日本の有様が今より悪くなっていないように。
      
      
      
      

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