2011-02-01

原点への旅路。─その2─

      
      
イタリアンは好きですか?
うまいよねイタリアン。
もちろんわたしも好きですよ。
いや、好きなんてもんじゃないですね。
ガキの頃から食ってるからもう40年以上になるかな。
他の日本人がイタメシイタメシつって
西麻布あたりで騒ぎ出すより遙か昔ですからね。
ソウルフードといっちゃっていいかもね。
それもわたしだけじゃないんですよ。
新潟人の赤い血はトマトソースでできているってくらい、
ほとんど例外なくイタリアン好き。
まあ、ちとドロドロ血なのはのっぺが混ざっているせいかもですが
(いやいや不摂生、不摂生)。
      
でも、そのイタリアン、東京じゃ食べられない。
それこそ西麻布や銀座の名店でも無理。
片岡さんや落合さんでも絶対作れない。
新潟人の求めるイタリアン、それが食べられるのは新潟だけなんですよ。
かくして県外の新潟人、ことイタリアンに関しては
耐乏の日々を余儀なくされるわけであります。
      
と、ここまで読んで察しのよい方はおわかりですね。
最近テレビなどでもよく取り上げられるのでけっこう有名なのかな?
      
そう、ここでいうイタリアンは
イタリア料理という意味のイタリアンではありません。
新潟には「イタリアン」という名前の「焼きそば」があるんです。
みかづきという甘味屋さんが出している新潟の元祖ファーストフード。
遙か昭和の昔から、新潟市内の小学校の文化祭にもれなく出店という
天才的なマーケティングを展開しています。
文化祭でお祭気分になっている味覚形成期の舌は抵抗力ゼロ。
結果、市内の全小学生にその味が深く深く刻み込まれていきました。
ようするにこれってある年齢(少なくともわたしら世代よりは上)以下の
“全市民”ってことですよ。
恐るべし、みかづき。
新潟離れて30年のわたしでも
やっぱりいまだに食べたくなる時あるもんね。
      
で、それはいったいどんなものなのか。
平たくいっちゃえば“トマトソースのかかったソース焼きそば”
ってことになるんだけど、でも麺は太くて短いし、
味付けのソースはそれほど濃くなく甘みがあるし
トマトソースもちょっと独特なわけで、
つまり「イタリアン」は「イタリアン」という食べ物である、
としかいえないんですね。
ちなみに最近コンビニで「新潟イタリアン風焼きそば」
なんてのがありますが、ありゃあまったく別物です(キッパリ)。
      
やっぱり言葉だけではうまく説明できません。
こういう時こそ写真です。百聞は一見に如かずです。
もちろん、今年の正月も食べてきましたよ。
なんたって原点への旅ですからね。
しかし……例によって写真撮り忘れてしまった。
もー、アホかと。それでもブロガーかと。
すいません。
というわけで、これまた我が家で再現してみました。













                           
いやいや、とても再現とはいえませんね。
なんたってレシピは企業秘密。
そもそも麺が違うしね。
“焼きそばの具はもやしとキャベツのみ!”
“トマトソースにはコーンを!”
“付け合わせは白ショウガ!”
という三つのお約束だけを守ってあとは勝手にアレンジしてしまった。
ホンモノはこんなに挽肉入ってないし赤ワインなんて入れてないだろうし
ソースにオイスターソースなんて間違っても混ぜ込んでないし。
あしからず。
      
ちなみに嫁の感想も「実際より高級な味がする」
(嫁は2回のイタリアン経験アリ)。
      
今度はもっと真剣に再現を試みてみようか。
うーん。チープにしなきゃいけないってのは
逆に難しいかもな。
      
      
      
      

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