2011-02-13

Trip on a Volcano.

      
      
こないだの休日はマグマ鑑賞会!
といってもべつに新燃岳に行ってきたわけじゃないです。
(新燃岳周辺の方たちのご苦労お察しするとともに
一日も早い事態の収拾を願っております)。
マグマはマグマでもこちらはフランスのマグマであります。
    
またまた登場のご近所プログレッシャーYさん、
マグマの合計8時間におよぶ超弩級4枚組ライブDVDをご購入。
「こりゃ合宿するしかないでしょ!」とご招待いただいた次第。
そりゃこの手のものを奥様の冷たい視線を浴びながら一人で観てもつまらない。
だれか道連れ…いや共感者がほしいですよね。わかります……(涙)。
   
というわけでいい大人が昼からつまみを持ち込んで鑑賞会。
お酒はYさん秘蔵の銘酒の数々。
赤ワインおいしかったですね〜。
イタリアのアマローネという種類のワインだそうです。
さすがYさん。わたしと違って守備範囲が広い。
こだわりのゴールデングラブ男と呼ばせていただきましょう。
             
↓ わたしが持ち込んだ合鴨の薫製と……













                         
↓ トマト&ペペロナータのマリネ。
 Yさんちの美しいお皿にのってわたしの料理もグレードアップ。
 腕が上がったかのような錯覚に……













                          
↓ そして料理の上にずらりと並んだマグマのDVD。
 黒地に金の箔押し。見るからにヘビー(笑)。













                         
さて、マグマ。実をいうとわたし、
「マグマライブ」一枚(2枚組ですが)しか持っておりません。
しかも一度聴いてピンとこないまま
ずっと長い間棚の奥に眠らせておりました。
いろいろな本に「JAZZROCKファンは必聴!」
みたいに書いてあるんだけどなんか違う気がしたんですよね。
それになんたって歌が変!
彼らはコバイア語で歌うのです。
これ、フランス語でも英語でもなく、
それどころか地球上の言語ですらありません。
なんと彼らはコバイア星からやってきたエイリアンだったのです!
      
……とまあ、正直こういうノリについていけなかったのかもしれません。
      
そんなちょっとした不安を抱えつつも鑑賞スタート。
これこれ、この唸るような歌。コバイア語だ。
瞑想的・呪術的なリズム・歌唱がひたすら続きます。
う〜む。やっぱりこれはJAZZROCKじゃない。
ジャズでもロックでも、ましてやクラシックでもない。
マグマはマグマという音楽ジャンルということか
(この言い回し、前回も使ったな……)。
でもそう思うと素直に聴けてくる。
延々数十分クライマックスに向かってひたすら走り続けるメンバーたち。
すさまじいテンション。ボーカリストの汗が飛び散り
一心不乱にドラムを叩くリーダー、クリスチャン・ヴァンデは
やばくなってる頭髪を激しく振り乱す。
白目むいちゃってるけど大丈夫か?
こりゃもう完全にイッテるよ!
そしてクライマックスの大爆発。
なんだかこっちまで熱くなってきましたぞ。
目はまわりアタマはぐらぐら。
これは杯の進むワインのせいだけではないはず……!
      
ちなみに開業医をされているYさん。
カルテ整理の時にマグマを聴きながら
気持ちよ〜く歌っていったら(もちろんコバイア語で!)
看護師の方に見られてどん引きされたそう(そりゃ引くよね)。
でも思わず力が入って口をついて出てしまう感じ、わかります。
思考を超えたところで身体に直接働きかける力というんでしょうか、
そんなものがたしかにある。
      
ふとあの名言が思い出されます。
40代後半以上のすべてのおっさんの座右の銘。
「考えるな、感じろ。」
      
カテゴリーにこだわったり、
コバイアのコンセプトを頭で理解しようとすることが間違っていました。
JAZZROCKだろうがそうじゃなかろうが
地球人だろうがそうじゃなかろうが
歌えばいいじゃないか。トリップすればいいじゃないか。
遠巻きに見聞きするのじゃなく、噴火のそのただ中に身を置き、
どっぷりとマグマを浴びることが必要だったのです。
さあ、奥様も看護師さんもご一緒に。
燃えよ!マグマ!アチョー!
      
……しかし残念ながらこの濃密な体験、一日2時間が体力的に限界です。
続きはまたの機会にぜひ。
翌日はモヤモヤした火山灰とときおり見舞われる激しい空振で
アタマの中がえらいことになりました。
はたしてこれは、二日酔いかマグマ酔いか。
      
次回に備え、Yさんから借りたCDを聴き込む前に
まずは合宿に負けない体力を養うことが先決ですな。
      
      
      
      

2011-02-01

原点への旅路。─その2─

      
      
イタリアンは好きですか?
うまいよねイタリアン。
もちろんわたしも好きですよ。
いや、好きなんてもんじゃないですね。
ガキの頃から食ってるからもう40年以上になるかな。
他の日本人がイタメシイタメシつって
西麻布あたりで騒ぎ出すより遙か昔ですからね。
ソウルフードといっちゃっていいかもね。
それもわたしだけじゃないんですよ。
新潟人の赤い血はトマトソースでできているってくらい、
ほとんど例外なくイタリアン好き。
まあ、ちとドロドロ血なのはのっぺが混ざっているせいかもですが
(いやいや不摂生、不摂生)。
      
でも、そのイタリアン、東京じゃ食べられない。
それこそ西麻布や銀座の名店でも無理。
片岡さんや落合さんでも絶対作れない。
新潟人の求めるイタリアン、それが食べられるのは新潟だけなんですよ。
かくして県外の新潟人、ことイタリアンに関しては
耐乏の日々を余儀なくされるわけであります。
      
と、ここまで読んで察しのよい方はおわかりですね。
最近テレビなどでもよく取り上げられるのでけっこう有名なのかな?
      
そう、ここでいうイタリアンは
イタリア料理という意味のイタリアンではありません。
新潟には「イタリアン」という名前の「焼きそば」があるんです。
みかづきという甘味屋さんが出している新潟の元祖ファーストフード。
遙か昭和の昔から、新潟市内の小学校の文化祭にもれなく出店という
天才的なマーケティングを展開しています。
文化祭でお祭気分になっている味覚形成期の舌は抵抗力ゼロ。
結果、市内の全小学生にその味が深く深く刻み込まれていきました。
ようするにこれってある年齢(少なくともわたしら世代よりは上)以下の
“全市民”ってことですよ。
恐るべし、みかづき。
新潟離れて30年のわたしでも
やっぱりいまだに食べたくなる時あるもんね。
      
で、それはいったいどんなものなのか。
平たくいっちゃえば“トマトソースのかかったソース焼きそば”
ってことになるんだけど、でも麺は太くて短いし、
味付けのソースはそれほど濃くなく甘みがあるし
トマトソースもちょっと独特なわけで、
つまり「イタリアン」は「イタリアン」という食べ物である、
としかいえないんですね。
ちなみに最近コンビニで「新潟イタリアン風焼きそば」
なんてのがありますが、ありゃあまったく別物です(キッパリ)。
      
やっぱり言葉だけではうまく説明できません。
こういう時こそ写真です。百聞は一見に如かずです。
もちろん、今年の正月も食べてきましたよ。
なんたって原点への旅ですからね。
しかし……例によって写真撮り忘れてしまった。
もー、アホかと。それでもブロガーかと。
すいません。
というわけで、これまた我が家で再現してみました。













                           
いやいや、とても再現とはいえませんね。
なんたってレシピは企業秘密。
そもそも麺が違うしね。
“焼きそばの具はもやしとキャベツのみ!”
“トマトソースにはコーンを!”
“付け合わせは白ショウガ!”
という三つのお約束だけを守ってあとは勝手にアレンジしてしまった。
ホンモノはこんなに挽肉入ってないし赤ワインなんて入れてないだろうし
ソースにオイスターソースなんて間違っても混ぜ込んでないし。
あしからず。
      
ちなみに嫁の感想も「実際より高級な味がする」
(嫁は2回のイタリアン経験アリ)。
      
今度はもっと真剣に再現を試みてみようか。
うーん。チープにしなきゃいけないってのは
逆に難しいかもな。
      
      
      
      

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