2010-11-30

日本シリーズを終えてCSについて考えてみる

      
      
あの熱狂の日本シリーズから3週間。
いまだマリーンズ日本一の興奮冷めやらない今日この頃、
皆さんいかがおすごしでしょうか。
      
世間的には、ペナント3位のチームが日本一になるのはおかしい
ってことでクライマックス・シリーズ(以下CS)の存在意義を
疑問視する声も多いようですね。
      
ま、わたしもそのシステムの恩恵を享受したという意味では
当事者の一人なわけなんで
ここでちょこっとわたしなりの考えを述べておきましょう。
      
もちろんCSの現行ルールすべてを受け入れられるわけじゃない、
とは思います。
でもCSの熱い盛り上がりは、ファン離れがささやかれる
昨今のプロ野球には絶対必要なはず。
わたしはプレーオフ制度が始まったときから基本ずっと賛成派です。
      
長いシーズンでも強い。短い決戦でも強い。
その両方を兼ね備えてこそ真の王者。
これがプレーオフの考え方。
CS反対の人はあくまでもレギュラーシーズンに重心を置きすぎてる
(だからこそのCS反対なのでしょうが)。
ここからもう話が噛み合わないわけですね。
わたしの個人的な見解ですが、厳しい言い方をするなら
レギュラーシーズンでは強いけど短期決戦になると
無類の勝負弱さを露呈するようなチームに
日本シリーズ出場の資格などない、ってことです。
レギュラーシーズンはいわばCS出場権を懸けた争い。
しゃにむに1位を目指すというよりも
“CSを見すえたシーズンの戦い”をするべき。
例えば…、シーズン1位チームがCSで負けると
ナントカの一つ覚えのように「試合勘が…」と言う人がいますが、
もしそれが正しいのなら
レギュラーシーズンでわざと2位になるのもアリなんじゃないですか?
(もちろん試合勘なんて言い訳でしかなく
1位が圧倒的有利なのに決まってるけど)
まあこれは極端な話としても、詰まるところレギュラーシーズンは
それ以上のものでもそれ以下のものでもないと考えなければ
プレーオフは楽しめないでしょう。
      
こういう見方をすると必然的に問題点も浮かび上がってきます。
それは、“レギュラーシーズン重視”と
“プレーオフ制度”は両立しえない、ということ。
CSやるなら当然、CS勝者がリーグ1位であるべき。
レギュラーシーズン1位を優勝としてしまったら
CSと辻褄が合わなくなるのはあたりまえです。
NPBはこの簡単な理屈がわからないのでしょうか?
あるいはわかっていて賛成派・反対派どちらにも
いい顔をしようとしているか。
まあ、やつらのやりそうなことではありますが。
     
やはりどう考えてもリーグ3位が日本一になるのは矛盾しています。
野球ファン以外の人がこんな事態を理解できるでしょうか?
くわしいCSのルールに触れる前に、
直感的に遠ざけてしまうだけでしょう。
すぐにでもこんな仕組みはやめなければいけません。
      
そしてもうひとつ、
即刻やめるべきは1位チームのアドバンテージ。
そしてホーム&アウェイが本来の姿。
これはもう、CSどうこう以前の問題です。
敵味方対等じゃなければもはやそれはスポーツではありません。
どちらかを勝たせたいんだったらそもそも試合なんてする必要なし。
CSなんかやめちまえって話です。
      
スポーツという文化をどう考えるのか。
それが問われています。大げさじゃなく。
      
一度体験するとやめられない麻薬のような魅力があるけど
じつはいろいろと大きな問題を孕んでるCSという制度。
野球好きなら、これからも考えていかなくてはいけない問題です。
      
理想を言えば、セ・パ8チーム(あるいはそれ以上)で
それぞれ東西にわけ、各ディビジョン・シリーズでリーグ王者を決める、
なんてできたらそりゃあ最高なんですが。
そうすれば、みんなすっきりするでしょう?
でも、球団を増やすなんて、夢のまた夢ですかねえ……
       













↑ チケット争奪戦に全敗も友人から購入(感謝!)。
 日本シリーズ第5戦に行ってきた。
 世間的には地味とか言われてましたが
 ファン同士は燃えに燃えまくりましたぞ。
         
        
        
        

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